どうでもいいお話

役に立つかわからないような小ネタを紹介します

黒歴史とは誰しもが持つパンドラの箱

お題「わたしの黒歴史」

 

昔、父親が熱帯魚にハマって飼っていた。

それなりに大きい水槽に流木や水草

綺麗に配置して、グッピー

エンゼルフィッシュやその他たくさんを

飼っていてそれなりに綺麗だったと思う。

 

A型で凝り性な父は

休みの日には水槽を掃除したり

流木を探しに行ったり

とても大事にしていた。

 

幼い私も綺麗な魚たちに夢中になり

毎日水槽を眺めていた。

 

そんなある日、段々と私の中に

ある感情が芽生え始める。

私も私の何かが飼いたい!

 

 

そうして近所の川で見つけたのは

一匹の小さなサワガニ!

体長5センチぐらいだったと思う。

 

飼ってもいいか父に相談したら

OKしてくれた。

しかし、父の水槽に入れるのだと

私が話したら絶対ダメだと怒られた。

どうしても諦めきれない私は

秘技泣き落しを使った。

 

その日から水槽には新しいメンバーが

迎え入れられた。

満足して眠りについた私。

翌日、翌々日と朝起きたらおはようと

毎日あいさつをしながら飼っている気分を

満喫していたのだ。

 

しかし、水槽の中は日を追うごとに

変化していった。

同じように日に日に父の眉間に

シワがより始めた。

 

カニさんを水槽に入れてから3日目。

ついに父親が激怒した。

実は私がカニを入れてから毎日少しづづ

父の愛した魚たちが減っていたのだ。

そう、父に愛されて平和に幸せに

暮らしていた魚たちは私という暴君の

手先である怪獣サワガーニンによって

日に日に食われて数を減らしていたのであった。

 

綺麗で大好きだった魚が

食われたことにショックを受け

ほんの少し父に悪いという気持ちを持ち

そして父にこっぴどく怒られたことによって

私の心は怪獣サワガーニンに対する

憎悪の気持ちで支配された。

 

川に戻して来いと言われた彼を

私は二階の窓から外に投げ出してしまった。

 

今思えば、サワガーニンも父も魚も被害者。

唯一悪いのは私だけだった。

 

私はこの話を思い出すたびに

父に優しくしてあげようと思う。

 

そしてカニがあまり好きではないのは

このせいかもしれないなと思う。

 

ちなみに水槽はその後何年かは無事でしたが

ある日水槽の周りで遊んでいた私によって

壊され、魚たちは全滅してしまいました。

反省を通りこして猛省しております。

 

そんなどうでもよくない話。